こんにちは、小松啓(@EUREKAPU_com)です(プロフィールはこちらからどうぞ)。Twitterフォロー大歓迎です。よろしくお願いいたします。

税金の知識は、学校で教えてもらえないのにも関わらず、社会人では必須の知識です。それはちょうど、栄養学と同じです。

納税することは国民の義務ですが、その税金について知る機会は学生のときには、なかなかありません。会社員からフリーランスになるときに初めて接することも多く、税金ってこんなに多いのかと驚くことも多いようです。

そんなときのために、図を使ってわかりやすく所得税の基本についてざっくりと解説します。詳しく調べたい方は参照リンク先を紹介していますので、ぜひそちらもたどってみてください。

税金の知識は一生役に立ちます。
できるだけ、早期にざっくりと概要を把握するために、図を効果的にご活用ください。

1.税金(所得税を中心に)の基礎知識

1-1. 税金の種類と分類

フリーランスになって自ら事業を行う人のことを一般に、「個人事業主(個人事業者)」と呼びます。

個人事業主が支払う税金には以下のようなものがあります。

  • 所得税
  • 住民税
  • 個人事業税
  • 消費税
  • 国民健康保険料(税)

いろんな種類の税金がありますが、フリーランスになったらまず、所得税と住民税のことを押さえましょう。所得税計算をベースに、他の税金も計算されることがほとんどだからです。

税金は「誰が課税するのか」と「誰が納めるのか」で、4つに分類できます。

税金を4つに分類した図解です

まず、縦軸には「誰が課税するのか」を置きました。

だれが課税するのかといえば、国と地方公共団体です。

国が課税する場合、それを「国税」といい、地方公共団体が課税する場合、「地方税」といいます。

次に、横軸には「誰が税金を納めるのか」を置きました。

税金を納める方法は2つあり、自分で直接納めるか、だれかが自分に代わって納めるかです。

税の負担者が自ら納税する税は「直接税」といい、税の負担者と税の納税者が異なる税は「間接税」といいます。

間接税でもっともなじみがあるのは消費税でしょうか。スーパーでモノを購入すれば、消費税を支払いますが、スーパーが購入者(税の負担者)の代わりに、まとめて国に納税します。

なお、税金はさらに何の目的で徴収するのかでも分けられ、特定の使途のみに充てられる税金(例えば、事業所税や都市計画税など)は「目的税」と、その他一般的な財源に充てられる税金は「普通税」といいます。

1-2. 課税と納税方法

税金の納付方法には大きく4つあります。

  • 申告納税
  • 賦課課税(普通徴収)
  • 特別徴収(源泉徴収)
  • 印紙納付(証紙徴収)

1つ目は、納税者が自分で税額を計算して申告する「申告納税」、
2つ目は、課税する側である国や地方公共団体が税額を計算し、納税者に通知する「賦課課税」、
3つ目は、税金の徴収義務者が納税者から税金を預かり、この預かった税金を申告して納める「特別徴収」、
4つ目は、申告書などに証紙を貼って納める「印紙納付」 です。

ここまでをまとめると、以下のような図になります。

税金を4つに分類した図解です

専門用語は資格試験でも受けようとしない限りは、覚える(暗記する)必要はありません。

こういう仕組みで国家が税を国民から徴収しているということをざっくりと把握しておくくらいにしましょう。

なお、個人の住民税のように、同じ税金でも複数の徴収方法がとられるものもあります。

下の図をみてください。
わかりやすい例でいえば、給与所得者の住民税は特別徴収(所得税の源泉徴収と同じ)されますが、個人事業者のように確定申告している場合は納税通知書が送られてきて支払いますので、この場合は「賦課課税」方式になります。

申告納税方式と賦課課税方式を説明するために、所得税と住民税の課税の仕組みを図解しています
住民税は「均等割」と「所得割」の2つで構成されます。

  1. 均等割:自治体ごとに納税者全員が均等に負担
  2. 所得割:は課税所得に一律で税率10%(市民税:6%+県民税:4%)をかけて算出

住民税の所得割の10%は一律なので、所得税における累進課税とは異なり、課税所得が195万円以下の場合であっても、所得が4500万円あっても、一律10%の課税です。

1-3. 収入は「儲けたお金」の事ではなく、「稼いだお金」のこと

よく収入は「儲けたお金」の事だと思われがちなんですが、これは違います。

税金に関わる法律、つまり税法では、稼いだお金や何らかの理由で入ってきたお金の事を「収入(売上のこと)」と呼びます。

一般的に、何か新しく事業を始める場合(例えば、八百屋とします)、売り上げを得るためには、りんごなどの商品を揃えたりパソコンなどの機材や運搬にかかる車を購入したり、事務所やお店を借りたりします。そのために、何より先にお金が必要になります。

そんな売り上げを得るために支払ったお金(支出)のことを必要経費とよびます。

そして、収入から必要経費などを引いた金額を「所得」と呼びます。
所得はあくまで、収入から必要経費などを差し引いた差額です。

会計でいえば、収入は収益であり、必要経費は費用、所得は利益のようなものです。

繰り返しますが、「稼いだお金=収入=売上」であり、「儲けたお金=所得=利益」の関係です。

学習の初期の段階では、所得が利益のように「差し引きの概念」であることは、強調しすぎてもしすぎることはないと思うので、しつこいですが図でも強調しておきます。

所得とは何かを図解しています

所得税計算において、所得はまず大きく10種類に分けます。詳細は後述しますので、まずはざっと眺めてみてください。

所得の種類

  1. 利子所得
  2. 配当所得
  3. 不動産所得
  4. 事業所得
  5. 給与所得
  6. 退職所得
  7. 山林所得
  8. 譲渡所得
  9. 一時所得
  10. 雑所得

このうち、フリーランスが主たる仕事によって得た所得を「事業所得」と呼びます。
八百屋を新しく始める場合でも、それから得た所得は「事業所得」です。

事業所得からさらに「所得控除」を引いた金額が所得税の課税対象になります。

1-4. 所得控除とは、担税力に応じた所得から差し引くことができる金額のこと

所得税などを計算するときには、その人の税負担の力(これを担税力とかいいます)に応じて、一定の金額を所得から差し引くことができます、これが「所得控除」です。

所得控除には14種類あります。

    • 物的控除(何らかの支出や損失が発生)
  1. 雑損控除
  2. 医療費控除
  3. 社会保険料控除
  4. 小規模企業共済等掛金控除
  5. 生命保険料控除
  6. 地震保険料控除
  7. 寄附金控除
    • 人的控除(支出はなかったが、個人的な事情に配慮)
  8. 障害者控除
  9. 寡婦(寡夫)控除
  10. 勤労学生控除
  11. 配偶者控除
  12. 配偶者特別控除
  13. 扶養控除
  14. 基礎控除

所得控除とは何かをわかりやすく解説したこちらの記事に詳細を記載しました。

【図解】所得税:所得控除とは何かをわかりやすく解説します

2018.04.27

適用される所得控除の合計を事業所得から引いた金額が課税対象となる「課税所得」です。
そして課税所得に該当する税率をかけた金額が「所得税」です。

所得税とは何かを図解しています

1-5. 超過累進課税とは何か

日本の所得税は「超過累進課税方式」ですので、所得があがるにつれて、税率が上がっていきます。
勘違いし易いポイントですので、ここは注意が必要です。

どういう勘違いが起きやすいかなどを丁寧に図解した記事は以下の「所得税の累進課税の仕組み」をみてみてください。

【図解】所得税の累進課税の仕組みを見てわかるように図解しました

2017.02.22

所得が4500万円だったら、単純にその全額に45%を乗じるわけではないんです。段階的に税率が上がってきます。

超過累進課税とは何かを図解しています

2018年現在の、日本の累進課税の税率は5~45%まで差があります。2014年まで最高税率は「40%」でしたが、2015年からそれが「45%」に引き上げられました。

課税所得が多くなるにつれて税率も上がるため、フリーランスになって(もちろん、会社員でも)稼ぎまくると、かなりの割合のお金が納税でなくなります。

所得が4500万円ある場合、住民税も入れれば、年の後半(12月とか)に働いたうちの半分以上は、課税対象となり手元には半分も残りません。

それだったら、12月は休んだり、働かないでなにか知識のインプットだけしたりして、翌年の1月から働いたほうがいいようにも思えます。

1-6. 確定申告とは何か

このように、税額全体に影響を与える所得税を納めるための手続きが確定申告です。

一年間に得た課税所得などを計算し、それらを記入した申告書などを翌年の2月16日から3月15日までに税務署に提出します。これによって支払うべき昨年分に対する税金の金額が確定します。

言い換えれば、確定申告しないといくら税金を支払うべきだったのかわかりません。

フリーランスの場合、確定申告の前に所得税をは払いすぎていたってことがありえます。

フリーランスへの報酬は、支払元が支払う前に報酬の10%を所得税として天引きし、税務署に納めることがあります。「所得税の源泉徴収」と呼びます。

場合によっては昨年納めた所得税が納税すべき金額を上回ってしまうことがあります。この場合、確定申告によって支払いすぎた所得税を取り戻すことができ、その取り戻したお金を「還付金」といいます。

所得税が還付されても、住民税や国民年金保険料などは納めなければなりませんし、家や土地などを持っている人は「固定資産税」、自動車を持っている人は「自動車税」や「軽自動車税」を納めないといけません。さらに事業者によっては「個人事業税」の納税も求められます。

2. 所得税計算の流れ

以下の「所得税計算の流れ(イメージ)をわかりやすく解説」では、より詳細に解説予定ですが、まだ作成中です。

【図解】所得税計算の流れ(イメージ)をわかりやすく解説します

2018.05.02

所得税の計算は、ざっくりといえば、以下の7つのStepがあります。

Step

  1. 10種類の所得(収入ー必要経費)にわける
  2. 各所得で損益を通算する(損益通算)
  3. 前年から繰り越した損失を控除する(損失の繰越控除)
  4. 総合課税分と分離課税分にわける(課税標準の計算)
  5. 所得控除を差し引く(課税所得の計算)
  6. 税率を適用し、税額合計を算出する
  7. 税額控除を差し引き、納付税額を算出する
10種類の所得にわける図解です損益通算と損失控除の図解です課税標準の計算と課税所得の計算の図解です税額計算の図解です納付税額の図解です

3. 総合課税と分離課税

Step1で算出した各所得は、Step4で原則、合算されて課税されます、これを「総合課税」といいます。

一部の所得については、その担税力を考慮して、他の所得とは分けて課税されます、これを「分離課税」といいます。

また、分離課税には、2つあります。
1つ目は「申告分離課税」です。申告分離課税は所得を得た人が自分で税額を計算して申告するものです。
2つ目は「源泉分離課税」です。源泉分離課税は税額が天引きされるものです。

所得税の総合課税と分離課税の図解です

まとめにかえて

これで税金の仕組みについてのざっくりした解説をおわります。

以下のキーワードが整理できれば、okです!

キーワード
国税
地方税
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間接税
普通税
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申告納税
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総合課税
分離課税
源泉分離
申告分離

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