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最近、本を出版しました。
「【会計・簿記入門編】読まないで会計思考を身に付ける方法: Accounting Pictures Book」
豊富すぎるくらいの図で解説した、とってもよくできた会計・簿記の入門書です。
よろしくお願いいたします。
本記事では、八百屋を経営するクチヒゲさんを例にし、取引を仕訳に変換、それを使って最終的には、財務三表を作成します。
集計作業そのものは、エクセル(「sum」、「sumif」、「sumifs」関数)を使ってショートカットキーを使って操作してやれば5分くらいで終わるような内容です。
【動画解説】sum関数、sumif関数、sumifs関数の便利な使い方-エクセル(Excel)
ただ、エクセルの関数やショートカットキーそのものが不慣れな場合、エクセル操作でつまずき、財務三表が作れないということもあり得ます。
ですのでここでは、1つずつ仕訳を加えたときの貸借対照表と損益計算書とキャッシュフロー計算書の動きを丁寧に追うことで、エクセルを使わなくても、手計算だけでも財務3表の構造とそのつながりが理解できるようにします。
解説文章は冗長になりがちなので、ご了承ください。
動画解説です↓
(作成中)
記事は分割します
1つずつみていくと長くなったので、3つに分けました。
前回記事:【図解】財務3表がわかる(基礎編1/3):1年目12月分と2年目の1月分
次回記事:【図解】財務3表がわかる(基礎編3/3):2年目の3月
全体概要
今回確認したい、取引内容は以下のようなものでした。
全体の仕訳内容と最終的に作成した月次の推移表は1つ目の記事「【図解】財務3表がわかる(基礎編1/3):会計の基本」にあります。
【事業年度1年目】
1. 会社を設立
【事業年度2年目】
1. 毎月、商品のリンゴを仕入れ
2. 仕入れたリンゴを仕入値の2倍で売上げ
3. 毎月、自分の役員報酬を会社から支払い
4. チラシを配り、消耗品を購入し、八百屋の場所代を支払い、
5. 配達のための車を購入し、
6. お金がなくなってきたら、銀行からお金を借り、
7.自社物件が欲しくなったので、銀行からお金を借りて建物(八百屋として利用)を購入
2年目:2.1. 商品の仕入れ
2年目の2月分の取引をざっと確認しましょう。そのほとんどは、1月と同じ内容です。
2.2.1 取引と仕訳
商品であるリンゴを仕入れた場合を考えてみましょう。
今回は50万円分、買掛債務が発生しています。いわゆる「掛け取引」を言われるものです。後日約束した日に、約束した金額を支払います。
今回は決済条件を「月末締め、翌月末払い」とします。3月に支払いの取引がでてきます。
2.2.1. 仕訳まとめ
これまでみてきた仕訳に上記の仕訳を加えます。
ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。
2.2.1. 貸借対照表と損益計算書を更新
仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。
2.2.1. キャッシュフロー計算書を作成
キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。
つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。
集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。
2.2.1. 財務3表のまとめ
貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。
2年目:2.2. 商品の売上げ
2.2.2. 取引と仕訳
次は仕入れたリンゴの売上げ取引です。
仕入取引同様に、2月は掛け取引が100万円分あります。
2.2.2. 仕訳まとめ
上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。
ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。
2.2.2. 貸借対照表と損益計算書を更新
仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。
2.2.2. キャッシュフロー計算書を作成
キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。
つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。
集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。
2.2.2. 財務3表のまとめ
貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。
2年目:2.3. 人件費の支払い
2.2.3. 取引と仕訳
次は「役員報酬」として会社から代表取締役のクチヒゲさんに50万円を支払った場合を考えてみましょう。
2.2.3. 仕訳まとめ
上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。
ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。
2.2.3. 貸借対照表と損益計算書を更新
仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。
2.2.3. キャッシュフロー計算書を作成
キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。
つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。
集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。
2.2.3. 財務3表のまとめ
貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。
2年目:2.4. その他の営業支出
2.2.4. 取引と仕訳
次は営業支出として、広告宣伝費、消耗品費、賃借料を支払った場合を考えてみましょう。
2.2.4. 仕訳まとめ
上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。
ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。
2.2.4. 貸借対照表と損益計算書を更新
仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。
2.2.4. キャッシュフロー計算書を作成
キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。
つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。
集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。
2.2.4. 財務3表のまとめ
貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。
2年目:2.5. 営業用車両の購入
2.2.5. 取引と仕訳
お店が順調にまわりだしました。ちょっと配達エリアを広げてみたくなってきました。
次は、営業用車両を購入した場合を考えてみましょう。
なお、2月末に購入し使用を開始したとし、減価償却費の計上は3月から行うことにします。
2.2.5. 仕訳まとめ
上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。
ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。
2.2.5. 貸借対照表と損益計算書を更新
仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。
2.2.5. キャッシュフロー計算書を作成
キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。
つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。
集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。
2.2.5. 財務3表のまとめ
貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。
2年目:2.6. 短期資金の借入れ
2.2.6. 取引と仕訳
現金・預金勘定の残高をみると、運転資金が底をつきそうになっていることに気づきました。
損益計算書では黒字でしたが、掛け取引を増やしたことと、在庫が増えたことによって手元のキャッシュが不足していました。
企業が倒産するときは、損益計算書が赤字になったときではなく、キャッシュが足りなくなったときです。ここは要注意です!
銀行から運転資金に充てるための短期資金を借入れた場合を考えてみましょう。
なお、返済は1年後に一括返済し、利息は毎月支払います(3月の「3.7. 借入金の元本返済と利息支払い」を参照)。
2.2.6. 仕訳まとめ
上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。
ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。
2.2.6. 貸借対照表と損益計算書を更新
仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。
2.2.6. キャッシュフロー計算書を作成
キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。
つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。
集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。
2.2.6. 財務3表のまとめ
貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。
2年目:2月の仕訳まとめ
2年目の2月の取引とその仕訳のまとめです。
2年目の2月分キャッシュフロー計算書分も含めた仕訳のまとめです。
2年目の1月末から2月末までをまとめると財務3表は以下のようになります。
なお、損益計算書とキャッシュフロー計算書は単月(月次)の推移です。
おわりに
あとは2年目の3月分だけです。
続きは以下のリンクから確認しましょう!
次回記事:【図解】財務3表がわかる(基礎編3/3):2年目の3月
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「【会計・簿記入門編】読まないで会計思考を身に付ける方法: Accounting Pictures Book」
豊富すぎるくらいの図で解説した、とってもよくできた会計・簿記の入門書です。
ありがとうございました!