【図解】財務3表がわかる(基礎編3/3):会計の基本

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最近、本を出版しました。
【会計・簿記入門編】読まないで会計思考を身に付ける方法: Accounting Pictures Book
豊富すぎるくらいの図で解説した、とってもよくできた会計・簿記の入門書です。

よろしくお願いいたします。

本記事では、八百屋を経営するクチヒゲさんを例にし、取引を仕訳に変換、それを使って最終的には、財務三表を作成します。

集計作業そのものは、エクセル(「sum」、「sumif」、「sumifs」関数)を使ってショートカットキーを使って操作してやれば5分くらいで終わるような内容です。

【動画解説】sum関数、sumif関数、sumifs関数の便利な使い方-エクセル(Excel)

【動画解説】sum関数、sumif関数、sumifs関数の便利な使い方-エクセル(Excel)

2018.11.02

ただ、エクセルの関数やショートカットキーそのものが不慣れな場合、エクセル操作でつまずき、財務三表が作れないということもあり得ます。

ですのでここでは、1つずつ仕訳を加えたときの貸借対照表と損益計算書とキャッシュフロー計算書の動きを丁寧に追うことで、エクセルを使わなくても、手計算だけでも財務3表の構造とそのつながりが理解できるようにします

解説文章は冗長になりがちなので、ご了承ください。

動画解説です↓
(作成中)

目次

記事は分割します

1つずつみていくと長くなったので、3つに分けました。

別記事:【図解】財務3表がわかる(基礎編1/3):1年目12月分と2年目の1月分

【図解】財務3表がわかる(基礎編1/3):会計の基本

2018.11.03
別記事:【図解】財務3表がわかる(基礎編2/3):2年目の2月

【図解】財務3表がわかる(基礎編2/3):会計の基本

2018.11.05
本記事:【図解】財務3表がわかる(基礎編3/3):2年目の3月

【図解】財務3表がわかる(基礎編3/3):会計の基本

2018.11.05

全体概要

今回確認したい、取引内容は以下のようなものでした。
全体の仕訳内容と最終的に作成した月次の推移表は1つ目の記事「【図解】財務3表がわかる(基礎編1/3):会計の基本」にあります。

個人経営の「小さな八百屋」をイメージしています。
【事業年度1年目】
1. 会社を設立

【事業年度2年目】
1. 毎月、商品のリンゴを仕入れ
2. 仕入れたリンゴを仕入値の2倍で売上げ
3. 毎月、自分の役員報酬を会社から支払い
4. チラシを配り、消耗品を購入し、八百屋の場所代を支払い、
5. 配達のための車を購入し、
6. お金がなくなってきたら、銀行からお金を借り、
7.自社物件が欲しくなったので、銀行からお金を借りて建物(八百屋として利用)を購入

2年目の3月分の取引をざっと確認しましょう。そのほとんどは、1月と2月と同じ内容です。

新しい論点として、掛けによる債権債務の決済、長期借入れ、その返済と利息支払いがあります。

2年目:3.1.1. 商品の仕入れ

2.3.1.1. 取引と仕訳

商品であるリンゴを仕入れた場合を考えてみましょう。

今回も2月のときと同様に、50万円分、買掛債務が発生しています(決済条件は「月末締め、翌月末払い」で同じ)。

2.3.1.1. 仕訳まとめ

これまでみてきた仕訳に上記の仕訳を加えます。

ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。

2.3.1.1. 貸借対照表と損益計算書を更新

仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。

2.3.1.1. キャッシュフロー計算書を作成

キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。

つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。

集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。

2.3.1.1. 財務3表のまとめ

貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。

2年目:3.1.2. 買掛債務の支払い

2.3.1.2. 取引と仕訳

2月に発生した買掛債務を支払った場合を考えてみましょう。

2.3.1.2. 仕訳まとめ

これまでみてきた仕訳に上記の仕訳を加えます。

ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。

2.3.1.2. 貸借対照表と損益計算書を更新

仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。

2.3.1.2. キャッシュフロー計算書を作成

キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。

つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。

集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。

2.3.1.2. 財務3表のまとめ

貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。

2年目:3.2.1. 商品の売上げ

2.3.2.1. 取引と仕訳

次は仕入れたリンゴの売上げ取引です。

3月も掛け取引が100万円分あります。

2.3.2.1. 仕訳まとめ

上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。

ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。

2.3.2.1. 貸借対照表と損益計算書を更新

仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。

2.3.2.1. キャッシュフロー計算書を作成

キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。

つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。

集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。

2.3.2.1. 財務3表のまとめ

貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。

2年目:3.2.2. 売掛債権の回収

2.3.2.2. 取引と仕訳

2月の売掛債権の回収により、100万円の入金がありました。

2.3.2.2. 仕訳まとめ

上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。

ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。

2.3.2.2. 貸借対照表と損益計算書を更新

仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。

2.3.2.2. キャッシュフロー計算書を作成

キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。

つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。

集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。

2.3.2.2. 財務3表のまとめ

貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。

2年目:3.3. 人件費の支払い

2.3.3. 取引と仕訳

次は「役員報酬」として会社から代表取締役のクチヒゲさんに50万円を支払った場合を考えてみましょう。

2.3.3. 仕訳まとめ

上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。

ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。

2.3.3. 貸借対照表と損益計算書を更新

仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。

2.3.3. キャッシュフロー計算書を作成

キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。

つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。

集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。

2.3.3. 財務3表のまとめ

貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。

2年目:3.4. その他の営業支出

2.3.4. 取引と仕訳

次は営業支出として、広告宣伝費、消耗品費を支払った場合を考えてみましょう。

3月は後ほど確認する「2年目:3.6. 長期借入れ+建物購入」のところで自社物件を保有することになるので、なくなります。また、退去に伴う敷金の返還はこの次の「2年目:3.5. 敷金の返還収入」で確認します。

2.3.4. 仕訳まとめ

上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。

ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。

2.3.4. 貸借対照表と損益計算書を更新

仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。

2.3.4. キャッシュフロー計算書を作成

キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。

つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。

集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。

2.3.4. 財務3表のまとめ

貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。

2年目:3.5. 敷金の返還収入

2.3.5. 取引と仕訳

賃貸していた店舗の退去に伴って、預け入れていた敷金が返還されました。

2.3.5. 仕訳まとめ

上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。

ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。

なお、賃借料の支払いはなかったので、ゼロです(備忘のために行は残しています)。

2.3.5. 貸借対照表と損益計算書を更新

仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。

2.3.5. キャッシュフロー計算書を作成

キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。

つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。

集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。

2.3.5. 財務3表のまとめ

貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。

2年目:3.6. 長期借入れ+建物購入

2.3.6. 取引と仕訳

建物購入するために銀行から長期資金を借り入れ、それをそのまま建物の購入代金に充てた場合を考えてみましょう。

2.3.6. 仕訳まとめ

上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。

ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。

2.3.6. 貸借対照表と損益計算書を更新

仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。

2.3.6. キャッシュフロー計算書を作成

キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。

つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。

集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。

2.3.6. 財務3表のまとめ

貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。

2年目:3.7. 借入金の元本返済と利息支払い

2.3.7. 取引と仕訳

長期借入金の返済を行った場合を考えてみましょう。

なお元本返済部分の83千円は、2000万円を20年で割り1年あたり返済額を出し、さらに12か月分割した金額です(83千円=20,000千円/20年/12か月)。
利息部分は、長期借入れ部分と短期借入れ部分の合計です。

2.3.7. 仕訳まとめ

上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。

ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。

2.3.7. 貸借対照表と損益計算書を更新

仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。

2.3.7. キャッシュフロー計算書を作成

キャッシュフロー計算書は、「現金・預金」勘定の増減明細表です。

つまり、先ほどの仕訳のまとめのうち、「現金・預金」勘定に変動理由を1つずつ付けていき、それをキャッシュフロー計算書(直接法)に集計していけば作れます。

集計した結果のキャッシュフロー計算書は以下のようになります。

2.3.7. 財務3表のまとめ

貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。

2年目:3.8. 固定資産の減価償却

2.3.8. 取引と仕訳

固定資産の減価償却を行った場合を考えてみましょう。

簿記の問題などでは決算整理である場合が多いですが、今回は毎月の減価償却費を計上します。

減価償却費として建物は「83千円」(83千円=20,000千円/20年(耐用年数)/12か月)
車両運搬具は「8千円」(8千円=500千円/5年(耐用年数)/12か月)の合計92千円を計上します。

2.3.8. 仕訳まとめ

上記の仕訳を加えた、これまでみてきた仕訳のまとめです。

ピンクハイライトが今回加わった仕訳です。

2.3.8. 貸借対照表と損益計算書を更新

仕訳からは2つの財務諸表、つまり貸借対照表(Balance Sheet)と損益計算書(Profit and Loss statement)ができあがります。

2.3.8. キャッシュフロー計算書を作成

減価償却を行っても現金・預金勘定は変動しないので、キャッシュフロー計算書の更新はありません。

2.3.8. 財務3表のまとめ

貸借対照表の「現金・預金」勘定の増減明細表が「キャッシュフロー計算書」であり、貸借対照表の利益剰余金(当期純利益)の増減明細表が「損益計算書」なので、財務3表は以下のようにつながります。

2年目:3月の仕訳まとめ

2年目の2月の取引とその仕訳のまとめです。









2年目の3月分キャッシュフロー計算書分も含めた仕訳のまとめです。

2年目の2月末から3月末までをまとめると財務3表は以下のようになります。

なお、損益計算書とキャッシュフロー計算書は単月(月次)の推移です。

これまでみてきた12月と1月も加え、月次の財務3表に集計すると以下のようになります。

おわりに

ここまでお疲れ様でした。

実際に簡単な取引を使って、月次の財務3表を丁寧に仕訳ひとつづ確認してきました。

次は、予測財務3表、言い換えれば、月次の資金繰り表を作ってみましょう!

(リンク作成中)

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