こんにちは、小松啓です(プロフィールはこちらからどうぞ)。
電子書籍が随分と出回るようになりましたね。
かくいう私も電子書籍を最近出版しました。
電子書籍市場はとっても可能性がある市場です。
私はそもそも「電子書籍」という言葉が嫌いです。その可能性を自らおとしめるような名前だからです。
そもそもアナログである紙の書籍では絶対に真似できない、デジタルコンテンツの良さがあるはずです。
それはきっと書籍の形をしているだけで「電子書籍」ではないのです。書籍を単に電子化しただけの電子書籍にはもううんざりです。今はまだいいネーミングが付いていないだけですし、デジタルに最適化されたコンテンツができていないだけです。

既存の書籍を単にデジタル印刷して販売するのはもうやめにしませんか?
紙面ではそもそも不可能だったデジタルならではの表現でよいコンテンツをつくりませんか?
例えば、デジタルならではの表現ってどんなものでしょうか。
自著の紹介になってしまって大変恐縮なのですが、それについてはこちらをまずは見てください。
Kindle Unlimitedにご登録の方であれば、無料で見れるので、まだ登録されていない方は登録をおすすめします。
月額1000円未満で様々な書籍を見ることができるのも、デジタルならではのメリットだからです。
ついで程度にいっておくと、電子書籍のほとんどはすでにアニメーション化しています。詳細はこちらの自著「【設問編】読まないで会計思考を身につける方法」紹介ページをみてください。お気づきの通り、Eurekapu.comにはGoogle先生の広告など一切入れていないので、自著の宣伝はせめてさせてください。
【PC版】
【スマホ版】
では、そもそも電子書籍でのメリットとデメリットってなんでしょうか?
一般的に言われていることを簡単に整理してみます。
電子書籍のメリット(利点)とデメリット(欠点)とは
当たり前ですが、デジタルデータの長所がほぼそのまま当てはまります。
顧客の視点
・大量の本を持ち運べる
・スマホなどのデバイスさえあればどこでも見れる。移動の電車で片手で。
・スマホなどのデバイスさえあればいつでも見れる
・アプリさえあれば、デバイスはどれでも見れる。PCでもスマホでもタブレットでも。
・(滅多に使わないが)キーワードで検索できる
・気になったものは本屋に行かずに、いつでもすぐに購入できる
・レビューがチェックできる
・アダルト本など買うときに見られると恥ずかしい本が気軽に買える
上げればきりがないのですが、電子書籍のメリット(利点)を一つだけあげるとするなら、容量に制約がほぼないことです。
顧客にとってのメリットであるどこでもどのデバイスでも見れるというのは、コンテンツ製作者からするとなかなか悩ましい問題です。
例えば、電車でスマホ片手に読む人は、恐らく縦画面で見ますので、720×1280(9:16)のサイズでコンテンツを作る必要があります。
一方で、電車ではニュースをよみ、自宅ではじっくりとPC画面で読みたい人にとっては縦サイズのコンテンツが必ずしも見やすいかはわからないからです。おそらく、横長のサイズで読みたいはずですね。
コンテンツ制作者はユーザーの利用シーンまで想定しなければなりません。デバイスの環境に大きく左右されてしまいます。ですので、本当はデジタルでしかできないコンテンツをつくりつつ、紙の書籍も出版し、デジタルコンテンツの短所を補う必要があります。
このように、電子書籍というのは既存の書籍にとってかわることはまずあり得ず、むしろデジタルの良さを活かした書籍は紙の書籍と補完関係にあります。
出版社などコンテンツ制作者の視点
・紙を使用する必要がないので、単に紙の書籍をデジタル化しただけなら紙の書籍よりは安く作れる
・紙のコストを気にする必要がない(1冊のなかに1000ページあろうと限界費用はゼロ)
・紙ではそもそも不可能だったデジタルならではの表現ができる
・中古市場がないので、著作権者に直接収入が入る
・フルカラーでもいける
・埋もれていた作家も市場で評価されやすくなる(今のうち)
アナログだからこそなし得たことができなくなることがデメリットです。
例えば、以下のようなデメリットがありそうです。
・積読できない。
・読んだ達成感が見えない。
・パラパラと購入前に立ち読みができない。
・本に直接メモを残したりできない。
・電気のないところに旅行に行く際には見ることができない。
・書店にいけば偶然に出会えていた可能性のある書籍に出会う機会がなくなる。
まとめ
・今はまだデジタルの良さを活かしたコンテンツ(書籍)がほとんどない
・デジタルの最大の特徴は容量に制約がほぼないこと
・デジタルの良さを活かしたコンテンツ(書籍)は紙の書籍と補完関係にある
以上、ありがとうございました。