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24個の取引を使って、財務諸表を紐解く- 銀行から資金 2,000 を調達(設備投資資金)
https://app.eurekapu.com/lessons/financial-statements/no14-long-term-loans-payable
銀行から設備投資資金としてお金を借りる取引をみてみましょう。
銀行から資金調達(設備資金)
設備投資の資金として銀行から2,000万円を借入れ、2,000万円が預金口座に振り込まれた(返済期間は10年間の長期)
取引概要
「【図解】「財務3表」の構造06 :~銀行から資金調達(運転資金)」では、運転資金として、短期の借入金を銀行から借りましたが、今回は店舗を購入するために(参考→「【図解】「財務3表」の構造15 :~店舗を購入」)長期で銀行からお金を借りた場合を確認します。
Step1:取引を仕訳に変換
取引内容を簿記のルールに従って仕訳に変換すれば、銀行から振り込まれた現金は資産の増加として左側に「普通預金2,000」、このお金はもらったものではなく借りたもの(債務)ですので、負債の増加として右側に「長期借入金2,000」と記録できます。
Step2:勘定科目ごとにその勘定に集計
長期借入金勘定と普通預金勘定に、それぞれ仕訳内容を記録します。普通預金勘定は620から2,000増加し、2,620になります。長期借入金は0から2,000増加して、2,000となりました。
Step3:勘定残高から残高試算表(T/B)を作成
残高試算表へその科目ごとの残高を記録します。
勘定に集まった金額を集計し、その残高をT/Bに書き写すだけです。
Step4:財務三表の作成
残高試算表(T/B:Trial Balance)を貸借対照表(B/S:Balance sheet)と損益計算書(P/L:Profit and Loss statement)に分解します。そして、キャッシュフロー計算書(C/S)を作成します。
資金調達自体は損益に影響を与えません。ですので、損益計算書(P/L:Profit and Loss statement)に変動はありません。税金等調整前当期純利益は790のままです。
キャッシュフロー計算書では、長期借入金の増加は財務キャッシュフローに該当するので、「短期借入金による収入」に2,000のプラスとして記録します。もう忘れた方のために念のために繰り返すと、直接法と間接法のキャッシュフロー計算書で異なるのは営業CFだけですので、ここでは省略しています。
まとめ
- お金を借りたことで、現金・預金という資産が増加し、それと引き換えにこれは将来返済する必要があるお金ですので、債務が発生しました。
- 借入取引は会社の営業活動には影響ないため、P/Lに変化はありません。
- C/Fでは財務活動の長期借入金の収入として記録しました。