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24個の取引を使って、財務諸表を紐解く- 商品現金売上
https://app.eurekapu.com/lessons/financial-statements/no9-sell-goods-in-cash
商品であるりんごを顧客へ販売する取引をみてみましょう。
商品を販売(小切手受領)
200万円で仕入れた商品を600万円で顧客へ販売し、小切手を受けとった(三分法ではなく、売上原価対立法を採用)
売上原価対立法についてはこちらから詳細をご確認できます「商品売買の処理方法 ~三分法、分記法、売上原価対立法」
取引概要
仕入れた商品に会社の儲けをのせ、それを顧客のもつお金と交換する取引、これを販売取引といいます。
販売によって顧客から受け取った現金は資産の増加であり、顧客から受け取った現金は売上という収益の発生を意味します。また、販売によって減少した商品は資産の減少であり、顧客へ引き渡した商品は売上原価という費用の発生を意味します。
このように、商品は仕入時ではなく、収益が実現した販売時に費用として記録することになります(これを実現主義といいます)。収益は実現主義で認識し、費用は発生主義で認識します。このあたりについて不安な方はこちらを御覧ください「【図解でわかる】収益認識と実現主義~そもそも発生主義と実現主義と現金主義の関係って?」
Step1:仕訳
取引内容を簿記のルールに従って仕訳に変換すれば、受け取った小切手は資産の増加として左側に「現金600」、収益の発生として右側に「売上高600」と記録できます。
また、販売した商品は、資産の減少として右側に「商品150」、費用の発生として左側に「売上原価150」と記録できます。
Step2:勘定科目ごとにその勘定に集計
売上高勘定、現金勘定、売上原価勘定と商品勘定に、それぞれ仕訳内容を記録します。
Step3:勘定残高から残高試算表(T/B)を作成
残高試算表へその科目ごとの残高を記録します。勘定に集まった金額を集計し、その残高をT/Bに書き写すだけです。
Step4:三表の作成
T/BをB/SとP/Lに分解します。そして、キャッシュフロー計算書(C/S)を作成します。
商品の販売は営業キャッシュフローに該当するので、直接法では「営業収入」として記録します。
間接法ではすでにP/L上の税引前利益に売上と売上原価としてキャッシュの影響が考慮されているため、仕入時に記録した棚卸資産の増減をゼロに修正します。
まとめ
- 販売に伴い資産に計上していた商品を費用へ振り替え、受け取った現金を収益の発生と記録しました。
- 儲けを乗せた分だけ資産が増加し、P/Lが黒字になりました。
- C/Sでは営業収入として記録しました。