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目次
18.貸付金の利息の受取
貸付金200万円の利息10万円が預金口座に振り込まれたことを確認した

貸付金にかかる利息を取引先から受け取る取引をみてみましょう。
取引概要
貸付金にかかる利息の受取は継続した貸付期間に応じ、その対価として受け取るものです。
ですので、本来は期末の決算整理時に、次期以降の期間に対応する未収利息などを計上する必要がありますが、実務上もその金額に重要性がない場合(僅少な場合)でかつ継続的にその処理方法を採用する場合は、計上しなくてもよいことになっています。
なぜなら、重要性がない場合は、利害関係者の意思決定に影響を与えることはほとんどありませんし、それが継続的に適用されている場合は、期間損益計算上、各期の影響が相殺され合い、影響があまりなくなるためです。
従って、このストーリ上も決算整理で処理を行っていません。
なお、どこからどこまでが重要なのか気になりますが、その基準は各企業の利益の金額などで異なりますので、一概には言えないことが多いところです。
Step1:仕訳
取引内容を簿記のルールに従って仕訳に変換すれば、受け取ったお金は資産の増加として左側に「普通預金10」、収益の増加として右側に「受取利息10」と記録できます。
Step2:勘定科目ごとにその勘定に集計
受取利息勘定と普通預金勘定に仕訳内容を記録します。
Step3:勘定残高から残高試算表(T/B)を作成
残高試算表へその科目ごとの残高を記録します。勘定に集まった金額を集計し、その残高をT/Bに書き写すだけです。
Step4:三表の作成
T/BをB/SとP/Lに分解します。そして、キャッシュフロー計算書(C/S)を作成します。
直接法では、利息の受取として調整します。
間接法では、受取利息はP/Lの収益の増加を通じて考慮されているため、税引前当期純利益にその影響が反映されています。
ですので、調整は不要です。ここは本来、営業キャッシュフロー内の調整において、税引前当期純利益にP/Lで計上された受取利息を除外し、「小計」から下の項目で利息の受取として再度加算するという調整を行います。
今回は、決算整理で未収利息の調整は行わないことから、営業キャッシュフロー内の調整で金額が同額であるため、スペースの関係上、わざわざ除外して加算するということを行いませんでした。
金額も僅少な場合が多いので、ほとんどの人にとってはあまり詳細に知る必要はないところかもしれません。
簿記検定1級を受験される方や、実務で知る必要のある方向けに会計基準に即した方法を、こちら(リンク作成中…)で別途お話します。
アニメーション(動く図解)で確認しましょう



まとめ
・C/Fでは営業キャッシュフローとして記録します。
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