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24個の取引を使って、財務諸表を紐解く- 役員報酬の支払い
https://app.eurekapu.com/lessons/financial-statements/no18-payments-directors-compensation
役員報酬の支払
役員報酬25万円から社会保険料と源泉所得税等の合計5万円を控除し、預金口座から支払った
役員報酬の支払いをみてみましょう。
取引概要
株式会社では、会社の運営を取締役に委任します。
役員はその運営の対価として報酬を受け取ります、これが役員報酬です。
役員報酬には所得税等がかかりますので、会社があらかじめ源泉所得税等を計算し、役員の変わりに税金を税務署へ納めなければなりません。
預かった税金を除いた金額だけ現金が支払われ(これが手取りです)、預かった税金は国や地方へ支払うための預り債務ですので流動負債に記録します。
費用計上するのは支払ったお金だけではなく、預った税金分も費用となる点、注意が必要です。
Step1:仕訳
取引内容を簿記のルールに従って仕訳に変換すれば、支払ったお金は資産の減少として右側に「普通預金20」、負債の増加として「預り金5」、費用の発生として左側に「役員報酬25」と記録できます。
Step2:勘定科目ごとにその勘定に集計
普通預金勘定、預り金勘定、役員報酬勘定にそれぞれ仕訳内容を記録します。
Step3:勘定残高から残高試算表(T/B)を作成
残高試算表へその科目ごとの残高を記録します。勘定に集まった金額を集計し、その残高をT/Bに書き写すだけです。
Step4:三表の作成
T/BをB/SとP/Lに分解します。そして、キャッシュフロー計算書(C/S)を作成します。
直接法C/Sでは、役員報酬の支払いは営業キャッシュフローに該当するので、「人件費の支出」として記録します。
間接法C/Sでは、預り金に記録した5万円と費用に計上した役員報酬25万円に差が生まれます。
税引前当期純利益には費用に記録した25万円が含まれていますので、実際のキャッシュフローの20万円に調整します、それがその他の負債の増減の調整です。
アニメーション(動く図解)で確認しましょう
まとめ
・役員報酬の支払いにかかる所得税は一時的に会社が預ります。
・C/Fでは営業支出として記録しました。