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24個の取引を使って、財務諸表を紐解く- 売掛金の回収
https://app.eurekapu.com/lessons/financial-statements/no12-receive-trade-receivables
ここでは掛けの販売代金を顧客から受け取る取引をみてみましょう。
売掛金の回収
商品販売時の売掛金600万円が約束どおり月末に預金口座に振り込まれた
取引概要
掛け代金の受取期日がきたので、売掛代金を普通預金口座への振込みで受け取りました。売掛け代金の受取によって、売上時に計上した売掛債権が消滅し、その代わりに普通預金が増加します。
Step1:仕訳
取引内容を簿記のルールに従って仕訳に変換すれば、受け取った現金は資産の増加として左側に「普通預金600」、債権の減少は資産の減少として右側に「売掛金600」と記録できます。
Step2:勘定科目ごとにその勘定に集計
普通預金勘定、売掛金勘定にそれぞれ仕訳内容を記録します。普通預金勘定の残高が120から600増加し720になり、売掛金勘定の残高が600から600減少し、0になります。
Step3:勘定残高から残高試算表(T/B)を作成
残高試算表へその科目ごとの残高を記録します。勘定に集まった金額を集計し、その残高をT/Bに書き写すだけです。今回は普通預金勘定の残高600と売掛金勘定の残高0と書き写します。
Step4:財務三表の作成
残高試算表(T/B:Trial Balance)を貸借対照表(B/S:Balance sheet)と損益計算書(P/L:Profit and Loss statement)に分解します。そして、キャッシュフロー計算書(C/S)を作成します。
売掛金の受取によって損益に影響は与えませんので、損益計算書(P/L:Profit and Loss statement)に変動はありません。したがって税金等調整前当期純利益に変動なく、790のままです。
損益計算書に変動にないのですが、キャッシュに変動はありました。そのため、間接法のキャッシュフロー計算書では、税金等調整前当期純利益720に売上債権の減少600を調整してあげます。こうすることで、間接法では結果的に営業CFが790になり、実際のキャッシュフローと一致することになります。
直接法のキャッシュ・フロー計算書ではどうでしょうか。商品の販売代金の受取は営業キャッシュフローに該当するので、「営業収入」として記録します。ですので、営業収入が600から600増加し、1200となります。これにより、直接法CFの営業CFも間接法のCFと同じく790となりますね。
まとめ
- 売掛金の回収取引は売掛債権が現金に振り替わる取引ですので、P/Lに変動はありません。
- C/Fでは営業収入として記録しました。