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最近、本を出版しました。
「【会計・簿記入門編】読まないで会計思考を身に付ける方法: Accounting Pictures Book」
豊富すぎるくらいの図で解説した、とってもよくできた会計・簿記の入門書です。
よろしくお願いいたします。
※本シリーズの記事は全てパソコンなどの横長画面で閲覧することを前提に作成しています。
本シリーズの目的
財務三表、特にキャッシュフロー計算書は、株式を自由に売買可能な上場会社の決算書には必ずついているものですが、簿記検定試験では1級までいかなければ、学習の対象ではありません。
私の場合もそうだったのですが、簿記が勉強したくて日商簿記検定を受験したというよりは、上場会社などの財務諸表がよめるようになりたくてその手段として簿記検定試験を受験したはずです。
しかし、実際は読み方など勉強しないで、作り方に終始します。
キャッシュフロー計算書に至っては、日商簿記1級までいかなければ、勉強することがないため、苦手意識を持ちやすいところです。
ですので、本シリーズでは財務三表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の3つ)を1つの取引毎にエクセルを動かしながら、実際に作っていくことで財務三表のつながりを理解することで苦手意識を克服することが目的です。
読み方についても、後日(といってもいつになるかまったくわかりませんが…)公開します。まずは、エクセルを使って手を動かしながら、作ってみましょう。
まずは、財務三表の前に、会計の基礎的なところをざっと復習し、合計23つの取引から財務三表のつながりとその構造について理解を深めていきましょう!
1. 会計とは(会計の基礎知識)
会計とは何かを簿記や財務(ファイナンス)と比較することで確認します。また、財務諸表の概要と簿記全体の流れをざっとみていきましょう。
1-1. 会計の概要
経営者や投資家などの利害関係者に対し、その活動を会計データ(主として財務諸表という形をとります)に変換して報告すること、もしくはこの一連のプロセスのことを「会計」といいます。
1-2. 簿記と会計とファイナンスの違い
「簿記」とは取引を会計データに変換すること、つまり、会計帳簿に取引を記録することです。
「会計」とは、会社の活動を関係者に対して報告すること、もしくはその一連のプロセスのことです。簿記は会計の中に含まれます。
財務(ファイナンス)との比較でいえば、「会社の立場」で会社に関する数字を取り扱うことが会計であり、「投資家の立場」で会社に関する数字を取り扱うこと、これが財務(ファイナンス)です。
1-3. 企業の3つの活動
すべての企業の活動は 大きく3つに分けられます。
1つ目は、お金を集める、「財務活動」です。
2つ目は、集めたお金で投資をする、「投資活動」です。
3つ目は、投資したモノから儲けをあげる、「営業活動」です。
会計とは何か、会計と簿記の違い、会計とファイナンスの違い、企業の3つの活動についての図を使った詳細な解説はこちらの記事「Part1会計の基礎知識 1-1会計とは【会計・簿記入門編】読まないで会計思考を身に付ける方法」からどうぞ!
2. 財務諸表とは(会計の基礎知識)
2-1. 財務諸表の概要
財務諸表には「貸借対照表(B/S)」、「損益計算書(P/L)」、「キャッシュフロー計算書(C/S)」などがあり、この3つを特に「財務3表」といいます。
財務諸表の概要の詳細は「Part1会計の基礎知識 1-2-1財務諸表の概要~【会計・簿記入門編】読まないで会計思考を身に付ける方法」からどうぞ!
2-2. 貸借対照表の構造
貸借対照表とは、事業を行うために「何にお金を投資したのか」、また「どうやってお金を集めたのか」をまとめた表のことです。
この「何にお金を投資したのか」は、「資金の運用形態」とも言い換えられます。
また、「どうやってお金を集めたのか」は、「資金の調達源泉」と言い換えられます。
詳細はこちらの「貸借対照表とは何かをわかりやすく図で解説」からどうぞ!
自著「【会計・簿記入門編】読まないで会計思考を身に付ける方法: Accounting Pictures Book」のPart2をぜひみてください!
2-3. 損益計算書の構造
損益計算書の詳細は中途半端ですが、こちらの記事か自著「【会計・簿記入門編】読まないで会計思考を身に付ける方法: Accounting Pictures Book」のPart3をぜひみてください!
2-4. キャッシュフロー計算書の構造
キャッシュフロー計算書は、現金の動きに着目します。営業・投資・財務の3つの活動によって、「現金がどう出入りしたのか」を明らかにします。
ざっくり言ってしまえば、キャッシュフロー計算書は「現金・預金」勘定の増減明細表です。
現金・預金勘定に関する期中の変動を営業・投資・財務の3つの活動区分ごとにまとめて表示したものです。
3. 簿記とは(会計の基礎知識)
3-1. 簿記一巡(簿記全体の流れ)
財務3表は通常、以下の簿記全体の流れに従って作成されますが、本シリーズでは仕訳はみせますが、エクセルで集計し易いように勘定の増減を横長に作っています。
基本的な考え方は、簿記一巡をイメージしていただければ問題ありません。
Step 1. 取引を仕訳に変換
Step 2. 仕訳を勘定に転記
Step 3. 勘定から残高試算表を作成
Step 4. 決算整理を実施
Step 5. 財務諸表の作成
4. 財務三表を作成してみよう
すこし前置きが長くなりました、さっそく会社の設立から確認し、手を動かしてみましょう!
4-1. 会社の設立
株式会社の設立において、出資金100の払い込みがあり、それを全額資本金とした場合の調整方法を確認します。
4-2. 設立費用の支払い
会社の設立において支払った設立費用30を全額創立費(繰延資産)とした場合の調整方法を確認します。
4-3. 備品(有形固定資産)購入
パソコン40を購入し、現金で支払った場合の調整方法を確認します。
4-4. 消耗品を購入
消耗品(ノートなど)5を購入し、現金で支払った場合の調整方法を確認します。
4-5. チラシ代の支払い
自社商品の認知度を向上のためにチラシを作成し、現金5を支払った場合の調整方法を確認します。
4-6. 銀行から資金調達(運転資金)
運転資金(1年以内に返済予定)として銀行から500を借入れた場合の調整方法を確認します。
4-7. 商品を購入(現預金支払)
4-8. 商品を販売(小切手受領)
4-9. 商品を購入(掛け仕入)
4-10. 商品を販売(掛け販売)
4-11. 買掛金の支払い
4-12. 売掛金の回収
4-13. 営業用車両を購入
4-14. 銀行から資金調達(設備資金)
4-15. 店舗を購入
4-16. 取引先への貸付
4-17. 銀行へ短期借入金を返済
4-18. 貸付金の利息の受取
4-19. 役員報酬の支払
4-20. 預り金(役員報酬分)の支払
4-21. 減価償却費と繰延資産償却の計上(決算整理)
4-22. 法人税を計上(決算整理)
4-23. 法人税を支払い(翌期)
おわりに
最近、本を出版しました。
豊富すぎるくらいの図で解説した、とってもよくできた会計・簿記の入門書です。
ありがとうございました!